保育士をしていると、様々な年間行事を子どもたちと一緒に過ごしていきます。その中で、保育士は色々なジャンルの出し物をする機会がたくさんあります。行事の意味や由来を伝えるためのもの、子どもの興味や関心を集めるためのものなど、出し物を行う意味や内容はその時々で様々です。
確かに、経験年数を重ねれば重ねるほど、出し物のレパートリーは増えていきます。しかし、経験年数が浅い間は行事がある度にどのような出し物をしようかと迷い困ってしまいがちです。
保育士という仕事は毎日の子どもたちとの生活だけでも大変忙しく、ハードな職種です。少しでも日々の保育に役立つように、ここでは出来る限り準備が少なくてもできる出し物について紹介をしていきます。ぜひ毎日の保育の中に取り入れていってみてくださいね。
1.出し物が必要な場面
そもそも、出し物は一体どのような場面で行うことが多いのでしょうか。
誕生日会
おそらく、多くの保育園で出し物を行う機会が多いのは毎月行われる誕生日会ではないでしょうか。誕生日会は保育園にいる全園児で誕生児の子どもをお祝いする場です。誕生児はもちろんのこと、参加している子どもたちが全員楽しむことができるような内容を保育士は考えなければなりません。
園にもよりますが毎月交代で担当の保育士が代わり、毎月季節に合った出し物を行うのが一般的です。
誕生日会におすすめの出し物
・誕生児クイズ…誕生児と担当保育士がクイズの出題者になって、オリジナルのクイズを参加しているお友達や保育士に出題する
・写真当てゲーム…誕生児の生まれた時の写真を保護者に借りて拡大コピーをし、どの赤ちゃんがどの誕生児かみんなで当てる
・バースデーケーキシアター…大きな模造紙などを背景に絵の具や画用紙などで作ったケーキのパーツを素話をしながら順番につけていき、バースデーケーキを完成させる
入園式
最近、入園式で出し物を行う保育園が増えてきています。入園式は子どもや保育士だけでなく保護者にとっても緊張感のある新年度最初の行事です。参加者全員ができるだけリラックスしながらこれから始まる保育園生活に期待が持てるように、保育士は工夫をしながら出し物を行うことが必要です。
(例)
・パペットシアター…動物などのパペットを使用しながら、先生役と子ども役に分かれてこれから始まる保育園生活を紹介する
・マジックショー…クラスの名前や動物の人形などをハンカチの中から出すようなマジックショーをしながら、担任紹介をする
・手遊び…グーチョキパーなどの親しみやすい手遊びを元気よくテンポを変えたりアレンジをしたりしながらする
クリスマス会
クリスマス会では保育士から子どもたちへのプレゼントと題して出し物を披露する場合があります。誕生会のときのように担当保育士数名だけではなく、複数名の保育士が協力して大がかりな出し物を行う場合が大半です。
(例)
・ハンドベル合奏…きよしこの夜などのクリスマスソングを職員複数名でハンドベルを使って演奏する
・サンタクロース劇…サンタクロース・子ども・トナカイなどの役になりきって、クリスマスにまつわる物語の劇をする
・クリスマスプレゼントマジックショー…何も飾りのないクリスマスツリーに魔法をかけると一気に飾りがつくようなマジックをBGMに合わせてする
四季折々の行事
多くの保育園で子どもの日や節分、ひなまつりなど1年間通してある様々な行事に合わせて、保育士が出し物を行います。行事の由来や意味を分かりやすく楽しく子どもたちに伝えるために工夫を凝らしながら行います。
(例)
・こいのぼりサーキットゲーム…大きなこいのぼりのトンネルをくぐったり、こいのぼりになりきって平均台を渡ったりしてサーキット遊びを楽しむ
・豆まき対決…鬼役の保育士対子どもたちで豆まき(スズランテープで作ったポンポン)の対決を行う
・ひな祭りダンス大会…ひなまつりの曲に合わせて、ダンスを楽しむ
このように、保育士は様々な場面で色々な出し物を子どもたちの前で行わなければなりません。そのため、できるだけたくさんのジャンルの出し物を知っておくことがスムーズに出し物を成功させるカギになってきます。
2.出し物の種類
では、出し物には一体どのような種類があるのでしょうか。手軽なものから順番に分かりやすく紹介をしていきましょう。
クイズ
行事の由来や意味などを伝える際にはとっても役立つ出し物です。子どもたちでも理解がしやすいようにわかりやすい言葉で説明をしたり、イラストなどを使いながら○×形式でクイズを行ったりするようにしましょう。
難しい問題にはヒントなどを加えながらクイズを進めていくと、より盛り上がり子どもたちは楽しみながら行事の意味や由来を知ることができます。
<おすすめのサイト>
なぞなぞ 子供向け(幼稚園 小学生)
幼児向け・かんたん 知育クイズ100問|クイズようちえん
手品
手品はどのような場面でも役立つ、保育士には大変おすすめの出し物です。もちろん、あまりに準備や練習が必要なものは負担になりますが、比較的簡単な手品はたくさんあります。
これから始まる行事や会に集中をして欲しい!という場合には大変おすすめです。BGMをかけたりマジシャンの様な格好をしながら登場をしたりすると、子どもたちの興味や関心を一気に集めることができます。
<おすすめサイト>
子どもがこっちを向く簡単マジック教えます。キッズマジックブログ
ほいくジョブコラム
劇
クリスマス会や誕生会などでおすすめなのが劇です。保育士が登場人物になり役になりきって子どもたちの前で演じたり、ペープサートや人形劇などで話を進めたりします。
CDなどを使用するのも良いですが、ピアノでオリジナルの音響を演奏しながら劇を進めるとより雰囲気が盛り上がり、お話しの中に入り込むことができます。
<おすすめサイト>
みんな、劇しようよ
年少向け劇遊び!お遊戯会・発表会に~台本作成のコツ~ – ほいくみー
ダンス
行事や季節に合った曲に合わせて保育士がステージの上などみんなに見える位置に立って、大きく身体を動かしながらダンスをします。保育士が楽しそうに踊っていると子どもたちも自然と盛り上がり楽しく踊ることができます。
座って話を聞く時間の多い行事の合間などに行うことでメリハリがつきやすく、そのあとのお話しにも集中して聞くことができます。
<おすすめサイト>
子どもと一緒に!リズムダンス・リズム体操の動画で振り付けを覚えよう – NAVER まとめ
発表会タグの動画-Hoick動画/Hoick[ホイック]
この他にも、バルーンアート、ゲーム、歌、エプロンシアター、紙芝居、絵本、合奏など様々な種類の出し物があります。
3.出し物をするときのポイント
どのような種類の出し物をするか決まったら、本番に向けて練習や準備をする必要があります。その際に特に注意をすると良い点についてここでは紹介をしていきます。
①鏡の前や家族の前でリハーサルを行う
劇や手品やクイズなど、子どもたちの前で行う内容をそのまま全て鏡の前や家族の前などで1度行ってみましょう。頭の中でのイメージトレーニングだけではなかなか気付くことのできない点があるはずです。また、本番中顔が引きつったり強張ったりしないように鏡に写る自分の表情を確認しながらリハーサルを行うことも大切です。練習に慣れてきたら、実際にかかる時間なども計りながら行うことで、本番よりスムーズに行うことができます。
②準備物をきれいに揃える
出し物に必要な準備物は前日までにしっかりときれいに揃えておくようにしましょう。準備物を本番で使用する順番にきれいに並べて置いておいたり、使いやすいように工夫してセットをしておいたりするなどをして、本番混乱しなくて済むように整理整頓をしながら用意をしておきましょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。保育園の誕生日会や夏祭りになどにおすすめの出し物のご紹介でした。
特に経験年数の浅い保育士にとって出し物は、大きなプレッシャーです。緊張もするでしょう。しかし、出し物は経験すればするほど楽しくなってくるものです。ぜひ色々な出し物に挑戦をして、子どもたちと一緒に行事を楽しんでいってくださいね。